一楽二萩三唐津やからつものと言われる「唐津焼」。素朴な土の味わいと手ざわり。使うことで変化し育っていく魅力。ほかのモノとの関りで互いの魅力を引き立てる取り合わせ。などなど、唐津焼の楽しみ方を紹介!
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~楽しみ方・魅力~

今回は、唐津焼のもつ魅力や特徴をもとに、
唐津焼の楽しみ方をいくつか紹介させていただきます。

景色

こ作業中や窯で焼くあいだに
偶然に起こる変化を見どころとし、楽しみます。

人の手だけでなく、
自然のあるいは天の力と合わさって生まれる魅力です。

形を作っていくうえで意図せずについた指の跡やゆがみ。
火の当たり具合による、発色の変化。
釉薬の予想外の発色や、混ざり方・流れ方など。

精巧なつくりを求めると
避けられてしまうようなことですが、
それも見どころ。

唐津焼には、
このような豊かな景色がよく見られます。
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土味(つちあじ)

やきものの原料である土。
その土そのものの個性や魅力を味わいます。

特に唐津焼は、
土味を大切にされてきたやきもの。
唐津焼の中でも、
土の味わいは一定ではなく、とても多様です。

土味の外国語はないと言われ、
日本人独特の感性であると考えることが出来ます。

それも、
備前などの土だけで出来たやきものや、
志野・唐津。
土の個性豊かな味わいのあるもの。

このようなやきものがある中で、
日本人のやきものへの鋭い感性が磨かれてきたのでしょう。

岸岳・松浦・武雄・平戸・山瀬など。
地域によって、さまざまな土味があります。

また、
古唐津と言われるような古いものでは、
発掘されたものと、人のもとを渡って使われてきたもの。
それぞれでまた違った趣があります。

発掘されたものは、
つくられた当時の土味を保っていて、
使用されてきたものは、
表面がすり減り滑らかになったものや、
汚れやシミで黒ずんだもの。

そのやきものが
どのような環境を通ってきたのかによって、
全く違った表情をもちます。
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手ざわり

指先や手のひらから感じとる魅力。

やきもの表面の粗さや滑らかさ、
全体の形や重さなどさまざまなものから感じられます。

時には、
やきものを見ることで感じられることも。

鋭い形を持つものはあまりなく、
丸みを帯びている。
この唐津焼の特徴からは、
滑らか、穏やかな手触りが感じられ、
やさしい気持ちにさせてくれます。

また、
その特徴から茶わんなどを口につけた時の、
口当たりもとても心地いいものです。

厚みや大きさ・重さも、
手のひらにずっしりとくるものが多く、
充実感や安定感を感じられます。

主に、
庶民のための日用雑器としてつくられてきた唐津焼。

日々使っていく中で、
「手ざわり」はとても大切な魅力の一つです。
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古色(ふるいろ)

使うことで、最初のころの姿とは全く違った、
景色や味わいを身につけることで現れる魅力です。

やきものの素地の土に色がついたり、
表面の凹凸や小さな隙間や溝に、
汚れやシミができたり。

飾るのではなく、
日々の生活の中でつかうことで
より魅力的になっていきます。

唐津焼は、
「育つ」やきものの最たるのものの一つ。

日々の生活と共にある、
大切な相棒のようなやきものになっていきます。
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私の相棒の湯呑みです。
いつも、休憩のコーヒーを飲んでます。

映り~お茶・花・酒・料理・器~

器1つだけで完結するのではなく、
他のものとの関わり合いの中で美しさが引き立ちます。

抹茶をより美しく見せる「茶映り」
「花映り」や「酒映り」「料理」

そのほかには、
「取り合わせ」
唐津焼ではない他の磁器などとの間で、
お互いの魅力を引き立てあいます。

同じ種類でそろえるのではなく、
それぞれ違った個性を持つもの同士を、
うまく組み合わせ、
魅力を最大限に引き出す。

西洋のティーセットの発想とは異なる、
日本独自の美意識です。

唐津焼は、
形や色、文様にあまり強い主張がありません、
だからこそ、
周りのものを引き立てることが出来ます。

そして、
より美しく引き立てられた周りのものによって、
自身の魅力もより引き立てます。
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